でする?(跡地)

2011/04/07 を以て更新を終了。
FFXI / FFXIV / その他ネトゲ・オフゲの blog でした。
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  1月に見た映画とか

 映画の話。
 01/19 の日経に「映画料金 1500 円に下げ TOHO シネマズ まず 6 県」って記事が出てて。
 内容に興味のある方は映画館ブログさんの該当エントリその続報を参考に。要は基本 1,800 円 → 1,500 円にします、と。
 映画ファンは元々割引などを利用し 1 本 1,000 - 1,200 円で見てると思うのでするね。例えばぼくだと(映画館通い始めた去年 7 月から今までに映画見るのに使った)52,600 円 / 49 本 = 1 本あたり 1,073 円。けど値下げに伴い各種割引も廃止される見込みなので、新料金になるとおそらくちょい上がるかと。TOHO 宇都宮だと、シネマイレージ会員割引 -200 円、インターネットチケット購入 -100 円 = 基本 1,200 円。鑑賞ポイント、TOHO シネマズデー、1 ヶ月フリーパス、あとレイトショー割引もなくなるみたいなので、毎月 1 日のファーストデーしか 1,200 円より安く見られる機会はない、と言うことになりそう。
 新規客の単価を下げつつ、各種割引などの廃止によりファン層の単価を上げ、バランスを良くしたいのかなーと。まあ一般的な意見は「それでも高い!」だけど。

 そんなわけで 1 月に見た映画は『相棒 -劇場版II-』『武士の家計簿』『トロン:レガシー(日本語吹替版)』『ソーシャル・ネットワーク』の 4 本。

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検索等でいらっしゃった方へ。
以下、映画『相棒 -劇場版II-』『武士の家計簿』
『トロン:レガシー(日本語吹替版)』『ソーシャル・ネットワーク』の 
ネタバレを含むかもしれないエントリでする。
場合によってはコメントも同様でする。
閲覧にはご注意を。



『相棒 -劇場版II-』 ぼく評価:★★★☆☆

 TV シリーズも前作映画も見たことないでする。なので演出とか脚本とか、「これぞ相棒ワールド!」みたいな世界観の部分はわかんない。純粋に物語とお芝居だけを見るでする。
 サブタイトル『警視庁占拠! 特命係の一番長い夜』 ← うそじゃん (´ω`) 占拠なんて序盤の 20 分程度だし、そっから長い夜が続くわけでもなし。
 そしてその占拠シーンでさっそく大オチが判っちゃう。この大オチが部屋の外の人間にどう伝わるのか、についてはその時点では予想出来なかったけど ── どう考えても不自然なのに犯人全く気付かない。この時点でテンションダウン。
 あと“影の管理官”。……いいオトナが、しかもそれなりに頭の良いキャリアの人らがこんな呼び方するかね。
 んでその“影の管理官”氏のやった事については、まあ、これは有り得るんじゃないかと。関連して、曹良明をなぜ生かしたままにしておいたのか、についてがちょっと不明。映画内で語られた気もするけど忘れたでする。あんな生きてると非常に不都合な人間はすぐ殺すよねー。
 “影の管理官”氏が誰なのかを突き止めるべく行った占拠班らの行動。……そこまで調べて、なぜ上申書提出などが警視庁止まりだったのか。もっとヤリカタあったと思うのでするけど。ていうかそもそも上申書出すとかおかしい。あれだけの事件なんだから、組織全体が関与してると考えもっと慎重にならないものか。“影の管理官” 1 人だけタゲってるのもよく判らない。その彼が全部 1 人でやった事かどうか判断する術を占拠班らは持ってないのに、最後まで「誰が“影の管理官”なのか」で終わるんでするよね。それなんかおかしいなあ、と。
 脚本に若干違和感を感じるけれども、しかしながら映画としてはきっちりまとまってるので、★ 3 つ。

『武士の家計簿』 ぼく評価:★★☆☆☆

 伝記物。壮大なストーリーが仕込まれているわけではなく、ゆっくり、淡々と進んでいくでする。珠をはじく音が印象に残るとても静かな映画。
 ……ごめんぼくにはこういう映画致命的に合わないんだった……! 『終着駅 -トルストイ最後の旅-』と同じ失敗を……!
 前半はそれでも面白いでするね。算用方の下級武士が不正会計を暴いて出世するとか、行き詰まった家計を立て直すべく家財のほとんどを売り払い、かつ借金の一定額をまとめて返済することで金利免除交渉をもちかけるところとか。考え方が非常に現代的で。
 そんな現代的な彼なのに、物語中盤から後半にかけての時代の流れにはどうやらついて行けなかった、というのが悲しいでする。そこを侍としての矜持ととるか、結局侍という枠からはみ出すことは出来なかったのだと取るか。
 映画館の大画面より、家で 1 人静かに見るタイプの作品。

『トロン:レガシー(JP)』 ぼく評価:★★★☆☆

 『トロン』見たこあるような気がするけど忘れてるでする。あと上映スケジュール的に吹替版。
 デジタル世界のシーン以外は 2D でするねこれ。上映開始前、それについての言い訳が出てちょいと興醒め。
 音楽と映像はまあ、カッコイイ。けどリアルのシーンから夜だし、なんかずっと画面が暗いのでする。黒一辺倒。デジタルワールド = どことなく暗い世界、と言うイメージで全編作られてる。“レガシー”と前置きしてるだけあって古くさいでするね。その中でやってることと言えばハリポタなんかの魔法使いアクションと同じ事。古い + ありきたり。さらに話は王道中の王道。安心のディズニークォリティ。
 なので評価も真ん中へん。特に期待もしてなかったし、こんなものでしょうと。
 これ、ラスボスを Google にしても成り立つでするね。

『ソーシャル・ネットワーク』 ぼく評価:★★★★☆

 現代版『アマデウス』。天才を前にした凡人の悲哀がメイン。
 言われるほどマーク・ザッカーバーグ氏は「イヤなヤツ」じゃなかったでする。いたって普通。天才かつ KY あることを除けば。この作品に於いてはかなり嫉妬深く描かれてるけど、己の得意分野で見返そうとするバイタリティがあるし。アイデアの盗用? その時点で My Space が存在しアイデア自体は目新しいモノと思えないし、「盗用される危険性」を考えてなかったウィンクルボス兄弟の頭が悪かったとしか。起訴するのも遅すぎる。友人のエドゥアルドを追い出した? 実際エドゥアルドはマークの役に立てなかったのだから切られても仕方がない。回りくどくなったのは内気な彼なりの優しさだろう。
 ストーリーは前出のウィンクルボス兄弟とエドゥアルド氏による二つの起訴を中心に進んでいくけれど ── 申し訳ないけれどどちらにも感情移入は出来なかったでする。エドゥアルド氏についてはまあかわいそうだなとは思うけど、それは天才に振り回される凡人に対する憐れみとしてであって、そもそも一時も友達である瞬間などなかったのに勘違いしたアナタが悪いよ、と。

 とにかくみんなセリフが早口。特にマークのパートは字幕慣れしてないと読むのもおっつかなくなるくらい。これ日本語版を担当する人大変だろうな、と。あと Apache だのなんだのの専門用語も解説ナシでまくし立ててくるので、それらの言葉自体を知らないと完全に置いてけぼりを食らうでするね。まさしくそれを狙った演出だろうけど。
 だからこそ、それまでと一転、非常にシンプルに描かれたラストシーンが際立つのでする。二重の意味で韻を踏んでるし。フェイスマッシュと、一番欲しかったもの。それにしてもあのリロードは泣ける……! まさしく『アマデウス』に於けるモーツァルト……!
 
 ショーン・パーカーがかなりヘタレに描かれてるのは、やはり Napster に対する映画・音楽業界の“みんなのうらみ”でするかね。
 さすが 2011 アカデミー賞・作品賞最右翼、見て損はないでする。Facebook が日本で流行るかどうかは ── 生まれたときからもしもしに接してて、ネット = 匿名という価値観に縛られてない今の 10 代がこぞってやるようになれば、或いは。
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