でする？（跡地）

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　言葉が間違ってるかも知れないけど、“バカバカしさ”や“嘘くささ”が実に素晴らしい。例えば『007』とか、昔のスパイアクションってこういう感じだったよね、と。見てて妙に懐かしい気分になったでする。
　最近のスパイアクションと言えば『ソルト』だけど（そう言えば元々『ソルト』はトム・クルーズ主演で企画されていたそうで）、その対極にある作品。『ソルト』は作りの重厚さゆえにシナリオの粗が気になったけど、こちらは粗なんかどうでもいいって気にさせる軽薄さ。むしろ「なんで !?」と突っ込むのがだんだん楽しくなってくるレベル。何か重いメッセージがあるわけではなく、「つか娯楽映画なんて見て『あー面白かった！』で忘れられるくらいでいいんだよ！」的な割り切りが感じられるでするね。

　ジューンの設定がまたいいでする。女性で、父親の後を継いで自動車修理工場を経営してて、車の運転がすごい巧い。基本的に男女が一緒に車に乗ったら普通男が運転席じゃないでするか。この映画でも前半はそうだけど後半は彼女が運転席。ラストなんてロイがナビ。こういうのも世相を反映してるのかなー。
　あと「ちょっと見たけど」のくだりがもう大好き。方やスパイとして、方や自動車修理工として。
　絶体絶命の大ピンチ、をクリアする際のあの演出も大好き。

　ぼく評価：★★★★☆。
　まだ作品の流れに乗れない最初の飛行機のシーンで「なんで敵だらけって判っててその飛行機に乗る必要が？」ってなったのと、ラストバトルの結末が明らかに息切れ気味だけど、その他のシーンの勢いは今年見た中では群を抜いてるでする。

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