[Film] 『X-MEN』『奇跡』の感想

映画『X-MEN : ファースト・ジェネレーション』
及び『奇跡』のネタバレを若干含みます。

シネコンって基本的に完全入れ替え制で、各スクリーンへ行くための入り口は一カ所、チケットはその入り口でもぎってもらうじゃないですか。
で、TOHO 上大岡って、ロビーと同フロアに #1 - #4 、1 フロア上がったところに #5 、さらに 1 フロア上に #6 - #9 とありまして。つまり 3 階分。なもんだから #6 - #9 スクリーンからロビーに下りてくるの結構時間がかかるわけです。エレベーターも細いし。混んでるときなんか大変。

ここで問題となるのは ―― 1 作品目の上映終了時間と 2 作品目の上映開始時間が同じ、かもしくは 10 分以内の、しかも同じフロアで上映される 2 作品を“続けて”見る場合。
……こういうときも一旦ロビーへ下り、2 作品目のチケットをもぎってもらい、再度エレベーターを駆け上がらねばならないのかどうなのか。

係員さんに問い合わせてみたところ、その場でもぎってもらえば OK らしく。
でもヘッドセットで責任者に聞いてたんでそうよくあることでは無さそうです。お手数おかけしました。
だって早く入って今月の『紙兎ロペ』見たかったんだもん;; (※ TOHO シネマズで各作品の上映開始時刻の 5 分前くらいに流れる月替わりアニメ。「ヤバくね?」「ヤバイっすね」)

X-MEN : ファースト・ジェネレーション [★★★☆☆]

上映開始時間の都合で日本語吹替版。
いや別に字幕 or 吹替えどっちだっていいんですが、映画館 x 洋画 = 字幕版しかなかった時代の人間なのでたいていの場合字幕版を選択してます。

ただこの作品、ドイツ語とロシア語のセリフは普通に字幕なんですよね。
吹替だと油断してるといきなり字幕が入って来て見逃すかも。
しかもその字幕もどこに出るか判らない。「字幕どこ?」となったシーンがいくつか。
なので劇場では出来るだけ真ん中の席を取りましょう。
つってももう終了の時期だけどー。
特にストーリーの序盤は字・吹混在のうえ話があちこちに飛ぶのでちょっと頑張らないと追っかけられないス。

エリックは母親の仇を取りたかった。それだけが望みのように感じられ。
その彼がなぜ人類を敵視するようになったのか。その理由付けが若干弱い気がしました。
お芝居的、彼は達観してるように見受けられたんですよね。存在が公になればミュータントは人類から迫害される、でも俺はミュータントも人類もどうなろうが知った事じゃない。そんな人物かと。
はじめて仲間を持ったことで変わったのか、もしくは元々か。

彼らミュータントに向けて放たれたミサイルを全て空中で受け止め、艦隊に向けて U ターンさせるところかっけー (*゚∀゚)=3 やはりああいうシーンは燃えます。北米で Kinect が流行るわけです。
そのミサイルを撃った米とソ連の艦隊の皆さん。撃ち返されたときは「オワタ……」と覚悟を決めたのに、ミュータント側のトラブルで全て落ちるとなんか大喜び。あのシーン違和感ありましたな。ちょっと前まで第三次世界大戦 5 秒前! くらいの緊張感でお互い対峙してたのに。しかも両国の上層部、ミュータントは驚異だ! でいきなり共同戦線って。切り替え早すぎ。
しかしまあ、世界平和の為には共通の、かつ強大な敵の存在が必要なのだ、という『インデペンデンス・デイ』的な落としどころではあるなあ、と。

『X-MEN』前 3 部作は見たこと無いけど、実に面白かったです。
と言うか見たくなりました。ストーリーに関連性あるのかは判らないけど。

奇跡 [★★★★☆]

主演はお笑いコンビ『まえだまえだ』の 2 人。

両親が離婚し、兄は母親と鹿児島、弟は父親と福岡、とそれぞれ離れて暮らしてる。
また家族 4 人で暮らしたいと強く願う兄は、桜島が噴火してこの辺人住めなくなれば離婚どころじゃなくなるだろう、とそんなことを本気で考えたりもする。「……それ、俺ら死んじゃうじゃん」と友達。「逃げて?」と彼。
あんなある日、友達から『九州新幹線の全線開業日、博多から南下する“つばめ”と、鹿児島中央から北上する“さくら”の一番列車がすれ違う瞬間を見ることが出来れば奇跡が起こる』という話を聞いた兄は、福岡の弟を巻き込んで実際にその奇跡を起こすべく計画を立て始める。

まず、3 月に全線開業した九州新幹線は、九州の左側を通ってます。右側 ―― すなわち宮崎県は無視です。なので、九州人ではありますが、開業を祝ってなんかあげません! ざまあw
祝って欲しくば鹿児島中央からさらに都城~宮崎~延岡~大分~北九州、と新幹線を繋ぐことです。もう九州一周させりゃいいじゃん。右側の旅客収入、赤字確定だけどね!

映画本編。
子供たちのお芝居、というかあれは芝居じゃなくて限りなく素だろうけど、とにかく全てがナチュラルでたまんないです。特に誰かが映画として決められたセリフを言ってるときの子供らのガヤ。と容赦ないツッコミ。そういうのも全て拾ってしっかり使っており。
ただ最初から最後まで好き勝手やらせるとさすがに映画にならないようで、合間合間に大人の登場するシーンを入れて引き締める。そんな作り方。

新幹線がすれ違う瞬間を見るため、兄とその友達 2 人は小 6 なりの壮大な計画を立てはじめる。まず必要なのは熊本県の川尻駅までの往復運賃と、食事代。その資金を捻出するため、自販機の返却口や真下をさぐったり、本やゲームを売ろうとしたり。そして親の承諾が必要だと言われて「どうしよう」となったり。最終的にはスイミングスクールの月謝に手を出したり。
ああ……似たような経験あるなー。
その点たくましい小 4 の弟の方は直接的手段に訴えており、笑えます。

あと、どうしても 2 時間目に抜け出さないと日の高い内に川尻に着かない。
と言うことで最も手っ取り早い手段を(3 人同時に)採用するわけですが、その際の保健室での一幕も必見。
わしの時代は体温計つったら水銀式。あれは、脇に挟まない方の先をトントン叩いてると簡単に 38 度くらいまで上がってくれるし楽で良かったものです。今だとデジタルで大変だね!

で、川尻までやってきたのは良いけど、考えてなかったか、元から野宿するつもりだったか、宿泊手段がない。しかし(父親似で女子にモテる)弟が女子の友達を連れてきてる。……さあどうしよう?
ストーリーで気になったのはそこだけ。
まあそれも奇跡を起こそうとした事による奇跡だと言われれば納得します。

奇跡が起こる瞬間、子供らがそれぞれ願い事を叫ぶんでありますが ―― お兄ちゃんの、『ペット・セメタリー』じゃない方の友達の願いが切実;; その奇跡だけは起こって欲しい;;

いや、面白かったー (´ω`)
事件は何も起こらないけど面白かった。
要所要所に笑いもあります。なんとなく日常に疲れたときにオススメ。
ただし、子供なんてダイキライ、小学生の甲高い声を聞くだけで頭が痛くなる! って人は絶対に見てはいけません。
あと出水は「でみず」じゃなくて「いずみ」、水俣は「みずまた」じゃなくて「みなまた」です。九州人じゃない人には判らないであろう笑いのポイント。