[Film] 『神様のカルテ』の感想

映画『神様のカルテ』の
ネタバレを若干含みます。

この日を以て TOHO 1 ヶ月フリーパスの有効期限終了。

20110728 ダークサイド・ムーン ★★★☆☆
20110729 小川の辺       ★★★☆☆
20110730 H.P.と死の秘宝 #2  ★★★★☆
20110730 カーズ 2       ★★☆☆☆
20110731 ロック~わんこの島~ ★★☆☆☆
20110802 コクリコ坂から    ★★★☆☆
20110802 ビクティニと白き英雄 ★★★☆☆
20110803 ビクティニと黒き英雄
20110803 NARUTO 2011     ★★☆☆☆
20110816 ツリー・オブ・ライフ ★☆☆☆☆
20110816 こち亀 THE MOVIE   ★★☆☆☆
20110819 カンフー・パンダ 2  ★★★★☆
20110819 HOP         ★★★★☆
20110820 うさぎドロップ    ★★☆☆☆
20110827 神様のカルテ     ★★★☆☆

計 15 本。まあなんとかギリギリ納得できる結果。
本当は 20 本以上見たかったんだけども、上大岡はベッドタウンだし 8 月は子供向けの映画を優先するのねー。故に数を稼ぎたければ川崎・鴨居まで出なきゃいけない。暑い上交通費の問題あり、なかなかそこまでの気合は出ず。
この結果を踏まえて次回のフリーパスは春秋に交換しようと思います。
つってフリーパスなくなりそうだけど。

神様のカルテ [★★★☆☆]

栗原一止役、櫻井翔さんの演技力に若干不安を感じていたものの、見て納得。あの独特の、常にけだるそうなキャラクターには演技力それほど必要ありませんでした。基本的にぼーっとしてりゃいいんだし。そしたら見てる側が「ああいまこんな事考えてんだな」と勝手に補完してくれる。なのでむしろ下手な方が良い。これは非常に良いキャスティング。

中小医療現場の救急医療の現状から入り、次に大きな病院に舞台を移して人員や設備の差を描き、無医村地区医療の問題にも触れ、最後にまた元の医療現場へ。それぞれの現場がそれぞれに抱える問題点を自然に物語に溶け込ませており、医療ドラマにありがちな押しつけがましさは無く、その点好感度高いス。
とはいえ、押しつけがましさがないと途端に薄味になってしまうのも医療ドラマなんですが。
お医者さんは割り切りの商売で、主人公も割り切ってはいるけど、他の医師よりほんのちょっと割り切り度が足りてなかった、というのがメイン。見方を変えると、そのカルテを書く時間で他の患者さんを見たり、十分な休息を取ったりした方が良かったんじゃないのか? とも言えるわけで。
美談ではないし、答もないわけです。
主義主張をどんとスクリーンに置いてくれると目立つから助かるんですが、それがないから“結局何が言いたいのか判らない”、という感想も出るかもしれません。

御嶽荘でのヒューマンドラマ。
栗原医師に「毎日迷ってるよ」って言わせる為逆算してああなったんだろうけど ―― あまりに(旅館をアパートとして使ってることや、その住人など)浮世離れしてていまいち実感がわきません。栗原夫妻の雰囲気に俗世、例えば普通のご近所付き合いだったり、スーパーに買い物に行ったりは全く合わないし、その 2 人を置いておく舞台装置としてはパーフェクトなんですが。
御嶽荘について、そこがどういった場所であるのか、また住人のパーソナリティの説明はほとんどないため、唐突感は否めないです。……夢の時間は終わった、って。ダメ人間がやっと実家に帰る、ってだけの話をわざわざ感動巨編ぽく描く意味がちょっとわからない。

ギリギリで救急を回してるところに、更なる救急車の受け入れ要請の電話がかかってきて、そこで看護師さん静かに首を振るんだけど、あそこ重かったス。あと栗原医師の「もういい、やめよう」も。

全体的に薄味ではあるけど、バランスの取れたいい作品だと思います。
所々、栗原医師とその同僚の看護師さんの掛け合いなど、笑わせてくれる箇所もあり。奥さんの耳打ち後の栗原医師の慌てようも良かった。