[Film] 『DOG x POLICE』の感想

映画『DOG x POLICE』のネタバレを含みます。

入場ゲートでもぎってもらったあとの半券、わしいつもすぐトイレのゴミ箱に捨てちゃうんでありますが ―― 今日席に座ってたら劇場係員の人がいかなる理由かは不明なものの(つってまあ普通に不正入場を疑ったんでしょうけど)「チケットを見せて戴けませんか」と。……たまたま、ほんとたまたまその時だけ半券捨ててなかったんですよねー。危うく非常にややこしい事になる所でした。
別にやましいことは何一つやってないんですが、とにかく何であれ“ややこしい事”に巻き込まれるのだけは勘弁です。今後見終わるまでちゃんと捨てずに持っておこうと心に誓いました。

DOG x POLICE 純白の絆 [★☆☆☆☆]

中盤までは個人的にギリ許せるレベル(★★)だったのですが、終盤が……。
何度「うそつけ!」と思ったか。
役者さんの演技も VFX もカメラワークも音楽も頑張って“シリアスなシーン”を形作っているのに笑いがこみ上げてきて大変でした。実は高度なコメディなのかもしれません。
設定はいいのに脚本が最悪。実は子供向けです! ってんなら納得。

「客を逃がそうとしたら即爆発させる」 → 本当にそのまま検索しないで下さい。
後輩だかの警官の拳銃奪って空へ一発。……イロイロ駄目だろ。
どう考えても 10 分過ぎてます。アウトです。
あちこち爆発しすぎです。VFX に自信があるのは判りましたけど。
同じ構図の絵見せて何がしたいんスか。
キスとかいりません。いりません。
病院に犬入れないで下さい。

主人公・早川(市原隼人)は再三のスタンドプレイを咎められて“犬屋”へと左遷されました。
物語のお約束としてそれを矯正する場なのだろうな、と思ってた犬屋が逆に早川に感化されてしまう超展開 (゚Д゚)
所長「犬屋の意地見せるぞ!」 ← 命令違反。
つまり早川は全く成長していません。モヤモヤします。
そして早川ばっかりが行動するので、その早川・所長(時任三郎)・水野(戸田恵梨香)以外のメンツの見せ場が全くない。カンニング竹山さんは「宙音ミク」の解説シーンでなんとか記憶に残るけど、他 2 人は全く。

10 分爆弾のシーン。
シロは早川を気遣ってなかなかその場を離れない。それはそれでお涙頂戴劇としては正しいかもしれないけど、あそこはどちらにもプロとしての矜持を見せて欲しかった。「……なんでだよ……」とかありきたりの演出じゃなく、はっきりと「Go!」とシロに言って欲しかったし、シロもその声で(ボールは自分で探して拾って)走り出して欲しかった。せっかくの素材なのにもったいない。
早川とシロの関係は最後まで“飼い主と犬”でしかないんですよね。“ハンドラーと警備犬”もっとシビアに言うなら“警察官と装備品”じゃなく。これではタイトルの意味がない。

唯一「おお」と思ったシーン。
シロはアルビノのハンデを嗅覚で克服したジャーマンシェパード(実際はおそらくホワイトスイスシェパード)で爆発物検索のスペシャリスト。……とこの設定も唐突過ぎるんですがそれはまあいいでしょう。で、警備犬対策を施された爆発物の在処を見事に感知するものの、ドア開けたら下が金網。
なのでシロはそっから先に行かない。
特殊な訓練受けてもやっぱりそうなのねー、と。

スタッフロール。
マック役の子の本当の名前は確かカトリーヌ。
バルト(かアレックス)役の子の本当の名前はマック。
犬混乱しなかったかしら。やはりそこはプロか。

あと公式重すぎ。