[Film] 『とある飛空士への追憶』の感想

映画『とある飛空士への追憶』のネタバレを含みます。

10/01 sat に見た映画 4 本目。
原作は未読。サンドウイッチマン富澤さんが声優やってると言うことで。

とある飛空士への追憶 [★★★☆☆]

原作未読の観客のためにガヤ等で世界を説明してくれてるのですが、固有名詞多くて危うく置き去りにされるところでした。レバームとかサンマルティリアとかアマツカミとか。
のち調べたところによると「レヴァーム」で「サン・マルティリア」で「天ツ上」。
世界の西の「レヴァーム」と東の「天ツ上」は絶賛戦争中。「サン・マルティリア」は天ツ上領内にあるレヴァーム自治区。しかも劇中広げられる地図を見ると相当近い。であればかなりの激戦地であろうと思いきや、領主・住民・兵士にそれほどの疲労は感じられず。街もキレイだし、レヴァームの王子様が許嫁に会うため艦隊を率いて来訪したりとかしてる。
これはサン・マルティリアの空軍(騎士団?)が手強いためか。天ツ上にとってもサン・マルティリアの存在は重要なのか。

その後の展開は判りやすく。
軍の失態を隠すため、最新鋭複座機サンタ・クルス単機で天ツ上の制空域を突破、次期王妃サン・マルティリアのファナ(声:竹富聖花)をレヴァーム本国まで送り届けること。
選ばれたのは混血の傭兵で空軍のエース、シャルル・カリノ(声:神木隆之介)。

そのシャルルさん、離陸前ファナの大量の荷物に OK 出したのに、飛んでから捨ててくれって。最初に言おうよ (´・ω・`)
あと感情の起伏激しすぎです。神木隆之介氏は元々一本調子で喋る人だし特に。ジブリ作品の声優ならあの調子で良いかもしれないけど、こう言うアニメらしい作品ではもう少し抑揚が欲しかったかなー。
んでファナさん、なにやってんすか……。
中盤まではほんと 2 人にイライラしますね。
ファナさんは以降唐突に性格変わってなかなか良い女性に成長しますが、シャルルさんの方は結局キャラが定まらないまま終わってしまった感。

空中戦。
シャルルが半分気を失ってる状況での弾避けはもっと頑張って欲しかった。
それからあれだけ機体を激しく振り回すと、シャルルは良いだろうけど、ファナには恐ろしくキツかったはず。けど毎度ケロッとしてたのにちょっと違和感。

ラスト。
嗚呼……やっぱりそうなるよね……。

正直あまり期待してなかったのですが、面白かったです。飛びモノ好きなら。
原作読んでみようと思います。
千々石役の富澤さん、セリフ少なかったネ。

[Film] 『ワイルド・スピード MEGA MAX』の感想

映画『ワイルド・スピード MEGA MAX』のネタバレを含みます。

10/01 sat に見た映画 3 本目。

ワイルド・スピード MEGA MAX [★★★☆☆]

前作『ワイルド・スピード MAX』のラストからそのまま繋がっており。
ドミニクの乗ってる護送車をブライアンとミアが車で追う!
さあこっからどうすんの? と思ったらー。
……いや普通死ぬよね。
まあこれが『ワイルド・スピード』の醍醐味。幕上がってまず最初に「こういう映画です! どや!」とルールをぶつけてくる。それも超どハデに。「文句言うな!」とでも言わんばかり。この開き直りが好きです。

シナリオ。
レイエスの闇金 1 億ドルを強奪し、その金で新たな人生を! が今回の目的。
その為にドミニクは『MAX』の冒頭でつるんでた仲間をリオに呼び寄せ、綿密な計画を立て始めるわけです。
なんとなく『オーシャンズ』シリーズっぽい展開。所々に無理矢理“車”が入ってくるけど。監視カメラの死角から死角へ抜けるため速い車が必要だ、等。
しかしそこは『ワイルド・スピード』。……結局無理だから映っても大丈夫な警察の車盗んでこようぜ☆ とこう言う gdgd 感が素敵です。
さらに。さあ作戦開始だ、ってときに殴り込んできたザ・ロックのせいで計画などまるで無かったことにされます。(゚Д゚) ← 本当にこんな顔になりました。じゃあ今までの計画のシーンは一体何だったのか。どこまでもワイルドです。

で、結局は力業。
こっから非常にバカバカしい展開に突入するのですが ―― バカバカしい展開もここまで徹底してやるとスゴいんだな、と素直に感心しました。

車の映し方のかっこよさは『トランスフォーマー』以上。
もう車かっこいー (*゚∀゚)=3 でいいと思います。

ドミニク vs. ルーク(ザ・ロック)のヘビー級バトルも見応えあり。
典型的な「考えるな、感じろ!」系映画です。
車好きなら。

[Film] 『HAYABUSA』の感想

映画『HAYABUSA』のネタバレを含みます。

10/01 sat に見た映画 2 本目ー。
そう言えば『ロペ』に麻里子さま出てましたな。アキラ先輩の姉ちゃん役。

HAYABUSA [★★★★☆]

そもそも予告編で泣いてたわしです。
本編中、一体何度泣いたか……!
はやぶさが太陽電池パドルを開いただけでもう涙目です。← おかしい。

ドキュメンタリーではなく、実話を元にした娯楽作品。と言うことでプロジェクトチームの皆さんのお名前がちょっとずつ違ったりしますな。的川泰宣氏 = 的場泰弘(西田敏行)、川口淳一郎氏 = 川渕幸一(佐野史郎)。
特に佐野さんのお芝居は必見。地上波ドキュメンタリーで拝見した川口さんと全く同じ雰囲気で口調です。

主人公である水沢恵(竹内結子)はこの映画のために作られたいわばオリジナルキャラ。
公式によると複数人のミックス、とのことですが ―― 彼女がこの映画最大の弱点だと思います。
ぶっちゃければこの映画でたった一人、ものすごく嘘くさい。兄の存在とか己の迷いとかラストシーンとか。しっかりとしたモデルの存在する人々の中に“映画的に都合の良い作られた人物”放り込めば、まあ、そうなるのも当たり前ですけど。
なのでもう少しキャラ薄めても良かったんじゃないか。兄の存在と彼女の成長パートをばっさりカット、純粋に対外協力室の室員で『はやぶさ君の冒険日誌』の作者兼雑用研究員、として語り手に徹してもらう。そうすれば本編 120 分くらいになるし、間延びした感じもなくなる。
ただ、その彼女が実際のはやぶさの運用そのものにそれほど絡んでこなかったのは良かった(オーストラリア行っちゃったのはどうかと思うけど)。基本的に彼女は管制室の外。デジカメ構えてブログの更新。そこははっきりしており○。

ロケット打ち上げに際しての漁協との交渉。
……ロケット飛ばす時って発射台近くに船出してる漁協と交渉しなきゃならないんですね。始めて知りました。まあそりゃそうか。破片降ってくるかもだし。

KU-MA 子ども・宇宙・未来の会 | YM コラム 「はやぶさ」プロローグ

1967 年以来、ロケットの年間のスケジュールを決めたら、種子島沖にたくさんの船を出している5つの県(鹿児島、宮崎、大分、愛媛、高知)を回って、そのスケジュールの了解を得る、いわゆる「漁業交渉」なるものが定例化している。

宇宙の事なんかどーでもいい漁協のおっちゃんらに一から十まで説明して、今じゃなきゃ駄目なんですと説得して、飲み屋で接待して……。
的場さん兄弟船歌おうとしたら「それは漁労長の十八番だから駄目です!」とか。
うわーこれは大変な仕事ですよええ。
実家漁師なんでよくわかります。種子島沖には船出してませんが。

「ウチはまとめて一回でやらなきゃいけない」に JP の心意気を感じました。
JAXA 内も理学と工学で派閥争いがあったりするらしいですが、いがみ合ってないでまとめてやった方が良い結果出るんじゃない? と。

いや、良い作品でした。また見にいくかも。
素材は申し分なし、調理の仕方もなかなか。
そしてバックには FOX 。海外でどう評価されるか楽しみです。
ヘンなサブタイトルがないってのも素晴らしい。