[蹴] 「彼らのサッカー」

JPN 1:4 COL (´・ω・`)
日本代表は GL 最下位でブラジルを去ることになりました。

(1) 初戦に負けてプランが崩れ、そこから立て直すことが遂に出来なかった。監督の(色々な意味での)力量不足と、日本人のネガティブな国民性、その両面で。
(2) スペインになろうとして 4 年間がんばって来たけど、もうそのサッカーは“時代遅れ”だった。
(3) 中心選手の不調。

こんなところじゃないかな、と思います。
決定力不足だの守備力不足だのは最初から判ってたこと。
って書いたけど、決定力不足でしかも守備力不足。それ単に「弱い」って事だよね……。自分でちょっと愕然としました。

感情にまかせて書かせて戴けるのなら「守らないからだよ!」ってなるんですが。わし、ずっと「日本は世界を相手にしたときまず守りから入らないと勝てないし、守らせれば世界屈指のチームになり得る」と言ってます。これからも言い続けます。
要するに格下のサッカーですが、世界から見たらその通り格下、“年の離れた兄たちのマネをしたがるカワイイ弟”なんだから仕方がない。ずっと「カワイイなあ^^」と思わたいのならその時々の流行りのサッカーやってりゃいいと思うけど。

(1) 。ザッケローニ監督は“いい人”過ぎたんだと思います。JFA やスポンサー、そして我々に配慮した選手招集や起用が目立ちました。細貝選手じゃなくて清武選手、とか。いや清武さんが悪いって言うのじゃなくて。あと明らかに不調の本田選手や香川選手を外せなかったりとか。
そんな風に配慮を続けた結果、緊急事態への対応が難しくなっていった。そうして運悪くその緊急事態が本番で、しかも連続で訪れてしまった。1 戦目は「自分たちのサッカー」を選手達が放棄したこと、2 戦目は引いた相手を強引にこじ開けねばならなくなったこと。慌ててベンチを見てもその事態に対応できる駒は存在しない。そう言う意味では不運。
2002 年のトルシエ氏は事ある毎に協会やマスコミと火花を散らし自分のチームを構築した。2010 年の岡田氏は直前で戦術をがらりと変えた。ついでに 1998 年フランス大会ではキング・カズを切った! そこまでやれる人じゃないと代表監督は務まらない。
しかし JFA は 2002 年時の経験から、必要以上に波風立てない人を監督に、ってなってる気がしますな。出来るだけ我の弱い人を、と。配慮してくれる人をと。日本サッカーの未来のために!
おそらくザッケローニ監督は辞任するでしょうけど(※のち、正式に退任を発表)、次はもー我の強い、己の戦術にガッチガチに選手をはめ込んでいくタイプの監督を個人的には希望します。
日本人には、まずカッチリとした枠・決まり事を与え、「その中でなら自由にしていいよ」という戦術が最も合ってると思います。むしろ自由なんてなくても良いくらいです。

けどそう言うサッカーは国民ウケがすこぶる悪い事も理解してます。
すこぶる悪いので ―― 国民が実力以上の夢を見ないよう、本田さんに対し「ビッグマウス禁止令」を出すのはどうか。
身の丈に合った盛り上がりをしようではありませんか。

(2) と (3) について。
そもそも監督・選手達が口にしていた「自分たちのサッカー」は、「日本のサッカー」なのか。たまたま調子の良い選手が居たから、その彼らが“やりやすいように”構築しただけのものではなかったか。
真に日本化されたサッカーなら、中心選手が不調であっても、緊急事態に陥っても、ある程度の「自分たちのサッカー」は出来るものではないか。それが出来ないのは根本的に間違っているからではないか。

今ブレたら 4 年間が台無しという気もするし、同じくらい再構築するなら今が最後のチャンスだいう気もするし。サッカー界がどちらを選ぶのかは現時点では判りませんし、どちらにしても応援しますが。
まず守れるチームになって欲しいな、とは思います。

さーあとは楽しむだけです。

[蹴] 条件付きの「自分たちのサッカー」

JPN 0:0 GRC (´・ω・`)

前半ギリシャに退場者が出た瞬間、これはヤバイ! と。
欧州屈指の防御力を誇るギリシャに「10 人なっちゃったしもうしょうがないよね」とガッチガチに守られたら日本にはきっと崩せない。アジアでもそう言うチームには苦戦するのだし。
そしてその通りの結果となってしまいました。嗚呼。

初戦の反省から慎重にやった結果か、直前に雨が降ったというピッチコンディションの影響か。
この日の日本代表、パスは繋がっているのだけど、そのボールのスピードがやたら遅い。確かに日本はパスサッカーのチームですが、あんなゆるーいパスじゃ「どうぞ足出して引っかけて下さい!」つってるようなものだし(ギリシャはそうするより素早く戻って待ち構えるチームだからそう言うシーンは少なかったけど)、攻めるにしても時間かかってしょうがありません。
そんでトラップも乱れすぎ。その度にターンして持ち直したり何たり。この日の日本代表はぶっちゃければ全員がすごくヘタクソに見えました。

さて相手に引かれて守られた場合、教科書通りの対応としては。

(1) ミドルシュートを撃ってディフェンスを前に出させ、空いたスペースに選手が走り込むようにする。
(2) 相手は足を止めて待ち構えているので、そこから急にスピードは上がらない。のでこちらのプレーのスピードを上げ、局面局面で後追いさせるようにする。
(3) ヘディングの強い選手が複数居るなら、その選手を前戦に上げ彼らめがけて徹底してクロスを放り込む。

日本代表はパスサッカーのチームです。引かれて守られた場合、相手選手間の距離が近くなってパスを通しにくくなるし、動けるスペースも少なくなるので、早急に何とかしなければなりません。
当然まずは (1) をやる。遠い位置からでもシュートを撃たれるってのは嫌なものです。それで点が取れなくても、相手が疲れてきた頃に満を持して (2) で何とかなるかな! と思ってたんですけどね……。
後半入っても誰もミドルを撃つ気配がなく。時計が進んでもスピードのある選手を投入するでもなく。最終的に (3) をやり始めました。えっ……。

と言うか (3) は、前提条件として“ヘディングの強い選手が複数”必要です。複数居るから誰にボールを合わせてくるのか判らない。守る側としてはそれが怖いのです。
さあ今からパワープレーするよ! と長身の吉田選手を前線に上げました。しかしいまの日本代表には他に長身選手居ません。大迫選手は既に交代してます。ほか岡崎選手はヘディング強いけど長身ではありませんしプレースタイルからして違います。
つまり前線には吉田選手 1 人です。
「……ああコイツ狙ってくるんだな」 ← このパワープレーに意味はあるのか。
吉田選手が落としたボールに誰かが絡めば、という意図だったのかもしれませんが、そのサポートも遅い。ほとんどギリシャに拾われてました。
むしろ吉田選手は囮にして、この選手に上げてくるのだろうと思わせておいて低くて速いボール、とすべきだったように思います。

いや、(2) も何度かトライしてたんですけどね。内田選手 → 大久保選手も、誰だったか失念 → 吉田選手も決められず。決めることが出来なかったので、監督としては (3) を選択せざるを得なかったのかも知れません。
そこで決められないのは、そのプレースピードに慣れてないから? であれば全体的なプレーのスピードを上げること、が今後の課題でしょうか。それでミスを極力少なく。

日本が“自分たちのサッカー”を披露するにはどうやらいくつか条件が存在するようで、まず『ピッチコンディションが万全であること』、そして『相手が攻撃してきてくれること』。
遂行するのに条件が必要な“自分たちのサッカー”は、果たして“自分たちのサッカー”と言って良いものでしょうか。それなら 4 年前の守備戦術の方がより“自分たちのサッカー”と言えるんじゃないか、って気がします。専守防衛。

決勝 T 行くのは非常に厳しい状況ですが、可能性がなくなったわけではありません。コロンビアはある程度攻撃してきてくれるチームです。“自分たちのサッカー”も披露できるでしょう。是非勝って戴きたい。

[蹴] 自分たちのサッカー

ワールドカップに於ける日本の初戦でした。
結果は既にご存じの通り CIV 2:1 JPN の敗戦 (´・ω・`) しかも逆転されて。
前半早い時間に先制したまでは良かったんですけどね。しかし最近の日本代表は「先制されて追いつく、もしくは逆転」というお祭り試合ばっかやってました。監督含め、先制した試合の進め方に慣れてなかった気がします。

いや慣れてないというか ―― 今の日本代表はどういう展開になろうと攻めるしかない。攻め続けるしかない。だって基本(個では)守れない。なのに「ワールドカップの」「初戦で」「先制」してしまった。……守れば勝てるんじゃないか、と思っちゃいますわな。日本人だし。実際 4 年前勝ってるんだし。
それでボールを持ってる選手を追わなくなってしまった。雨だし、暑いし、追うと疲れて体力持たないし、チャレンジして躱されたらヤバイし、と多分色々な理由で。
日本代表の何が他国に嫌がられるかって 90 分間追い回されるところ。「自分たちのサッカー」を支えるのは相手ゴールに近い位置でのボール奪取なのに、それが全く出来なかった。やろうとして出来なかったのなら諦めもつくけど単にやらなかった。「自分たちのサッカー」どこ行ったん? という感想しか出てきません。

「自分たちのサッカーをすれば勝てる」と監督も選手も言ってましたが、それをしなかった選手の責任であるし、出来ない・させて貰えない時のプラン B を明確に用意していなかった監督の責任でもあるし(用意してたら終盤のポジションの混乱なんかない)、応援足りなかった我々のせいでもあります。
しかしあと 2 試合もあります。その 2 試合とも勝てば良いのです。そんだけです。そうたいした問題ではありません。切り替えて参りましょう。

その他の試合。

やっぱ Spain 1:5 Netherlands が衝撃でした (゚Д゚)
スペインが初戦に弱いのはいつものことなんですけど、それにしたって 5 失点。しかもうち 3 点はキャプテン聖カシージャスのミス(1 点目 2 点目は仕方ないとして、それ以降は彼の責任だと思います)。スペインはパスを引っかけられてのショートカウンターも良く浴びるけどそこを彼のスーパーな守備力で凌いできたのに。……やはり試合勘の問題じゃなかろうか。
さて監督どうするのか。でもデル・ボスケさんだしなー! ここでキーパー変えるくらいならカシージャスと心中する気かも。

England 1:2 Italy も面白かったスねー。やーもーピルロのパスの精度の高さ! もはや芸術! ……ピルロのプレーを見たあと日本代表戦を見るとなんだか悲しい気持ちになります。
そんでスタイル攻撃的になっただの何のかんの言ってもイタリアは守備の国。重要な試合で、強豪国相手にしてて、リードして、そんで 80 分超えたらそりゃ守ってきますよね。これぞプラン B 。
あとルーニー → スタリッジで同点にしたあと誰か倒れてる絵が映って。実況でも「イングランドの選手ですね……」って言ってたからうっわ誰か選手が痛んだん !? とハラハラしてたら見知らぬおっさんが担架で運ばれてって。

イングランドに激震!? 担架で運ばれたコーチが緊急帰国 | ゲキサカ[講談社]

笑っちゃいけないんだけど……!

ここまで同点がないというのも今大会の面白いところ(※ 16 日の Iran - Nigeria が 0-0 でした)。点の取り合いはやっぱ盛り上がりますな。まだまだ始まったばかり、いい試合をたくさん見せて戴きたい。