[けもフレ] ありがとう

『けものフレンズ』のネタバレを含みます。

僕自身は、ハッピーエンドでも鬱でも、お話やキャラクターが旅した素直な結果であれば、全然それはもうどっちになっても良いと思っていますから。（直前に公開された監督インタビュー）

巨大セルリアンとジャパリパーク、サーバル・かばん・ラッキービーストの旅、それぞれが結末を迎える。最後にゆうえんちにのこったもの、そして現れたものは ―― （当初公開されていた 12 話予告）

どのような結末になったとしても、みんなの冒険の行く末を温かく見守って頂ければと思います（アライさん役の声優さんの Twitter）

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たつき　「それはそれとしてハッピーエンドです」

くっそ！　くっそ！　わしのお豆腐ハートをもてあそびやがって；；
いやー泣いたり笑ったりガッツポーズしたり、とにかく忙しい最終回でした。感情どんだけ揺さぶるんだってくらい揺さぶってきました。しかしがっくんがっくん揺さぶりつつもきっちりハッピーエンド。こんな素晴らしいエンド → 旅立ち → つづく！　は久しく見てない気がします。考察なんかもうどうでも良いって気になりました。B2 爆撃機だなんだそんなの知らない！　これからもかばんちゃんとどうぶつビスケッツ（多分サーバルちゃんの他に乗ってたのアラフェネコンビじゃないかなー）の旅は続くんだ！　それでいいじゃないか！
もしかして作る側に“王道に対する照れ”とか“恐怖”みたいなものがあるのか、最後どこか闇を感じさせたり手っ取り早く 1 人退場させたり、そういう作品ばかりで正直食傷気味なこともあり、とてもとても晴れやかな気分になりましたね。
実は王道が一番難しいんだなー。

作品全体から感じる視聴者に対する信頼も心地よかった。
伏線やフレンズの仕草など「絶対気付いてくれる」と敢えて説明しないんですよね。たとえば B2 の残骸にしたって一瞬見せるだけ。それで“おそらく過去ここで米軍の虎の子の爆撃機を投入するほどの戦いが行われた”事を察してくれると。他にもなぜジャパリバスの運転席と客席が離れてるのかとか。コツメカワウソのジャグリングやアードウルフなどもそう。挙げればきりがない。
せっかく張った伏線に気付いてもらえない、って表現者として最も恐ろしい事。なので説明したがるものなんですが。しかし「絶対気付いてくれる」と。多分。
信頼されていると感じた視聴者は信頼に応えるべく「わずかな伏線も逃してなるものか」とより深く深く見るようになります。本能では「わーい！」「たーのしー！」、しかし理性には常に高い IQ を要求される。本能と理性の理想的な共存。すなわちこの作品を楽しめることこそがヒトがヒトである証左ではないか。つまりヒトであることの根源的かつ圧倒的な歓喜がそこにはあったのだ！

そしてヒトは最終的にこの感情にたどり着き、それを言語化する。
「ありがとう」と。

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