[Film] 感想:映画3本

以下、映画『明日に向って撃て!』
『ブラック・スワン』『SP -革命篇-』のネタバレを含みます。

久しぶりに映画見てきました。
13 日に“午前十時の映画祭”で『明日に向って撃て!』、14 日の TOHO シネマズデーに『ブラック・スワン』『SP -革命篇-』の計 3 本。

明日に向って撃て! [★★★★★]

多分幼稚園くらいの頃だったと思うんですが、リバイバルか日曜洋画劇場か、パパンとこの作品を見てたんですな。今思うと純真無垢な幼稚園児にどんな映画見せてんだって話ですが。だって列車・銀行強盗ですよ主人公。人もガンガン殺してるワルモノっすよ。
まあ話を理解してたのかどうかは怪しいものの、それでもラストシーンは強烈だったらしく。小さいわしはパパンに「あの 2 人はどうなったのか」しきりに聞いていたのだそうな。
あとサンダンスの早撃ちのマネをしてた記憶もあります。

その十数年後、ビクター社製 VHS ヴィデオデッキなる家電が遂に我が家にも導入される運びとなり、さらには“レンタルビデオ屋”なる超ナウいショップが宮崎の片田舎にも出現。その記念すべきレンタル第 1 作目として借りてきたのもこの作品。ちなみに 2 本まで OK というルールで、あとの 1 本は当時の新作『ラビリンス』。デヴィッド・ボウイのもっこりがステキ。
そんな思い出深い作品。

以前は「2 人を見捨ててアメリカ帰っちゃう先生は薄情者だ!」と憤ってたものだけど、今見ると先生、あらかじめ “2 人が死ぬところは見ない”と言ってますな。ボリビアまで刺客が来てしまった以上もうダメだろう、と。彼女が去ったことで 2 人も覚悟を決めた感があり。
西部を荒らし回った悪党が逃亡先の南米で、しかも最後“馬泥棒がバレて”撃たれる、っていうストーリーも実に良い。落ちるところまで落ちて、でも最後の最後まで抵抗するんだけど、結局蜂の巣。よくある撃たれたアトの「ちッ……ヘマしちまったぜ……」的な演出も一切ナシ。切って落としてはい終了。主人公なのに実に下らない死に方。夢も希望もありません。
『2 人のやってきたことを考えれば当然だろう』という気持ちと、『しかしあとほんの僅か慈悲があってもよいのでは』という気持ちがない交ぜとなった、裁判員に選ばれ審理に参加した時のような感情を持つことが出来ます。

ブラック・スワン [★★★☆☆]

「ああ、もったいない……」が見終わった直後の感想。
最初の方はほんと、全くソソられない“いい子ちゃん”だったのに、主役の重圧から幻覚を見始めて以降 ―― 次第にいいカンジのバレリーナになっていくわけです。紹介文には『サイコスリラー』って書いてあるけどぶっちゃけそうカテゴライズするほど怖くないし、これは彼女の成長記録じゃない? 『表現者は狂気を食むようになってからが一人前』的な。ああいう舞台に主役として立つ人間はネジが数本ぶっ飛んでないとやってけないゾ☆ と。
で、あんな結果になって ―― 「ああ、もったいない」。
あのまま行けば素晴らしいバレリーナになった事だろうに!

大部分に於いてどこまでが現実でどこからが彼女の幻覚妄想か判らないし、またそれを問うような映画ではないのも判ってるんですが ―― ママがちょっとかわいそすぎないか。確かに彼女にとって抑圧存在であり、(ケーキを捨てようとした所とか)若干性格に難があったりもしたんだろうけど、壊れていく彼女の身を案じたのは本心からだと思うし。
ラスト直前のあのシーンで 2 人とも救われたのだと思いたいです。

トウシューズの裏にナイフで傷を付けたり、霧吹きで水を拭きかけたり。そう言った細かい描写が随所にあって良いですね。
あとダンスシーンの息づかいが○。カメラワークと相まってほんとうに間近に聞こえます。
最初の頃の全く面白みのないダンスシーンはさすがオスカー取った女優さん。無表情。不感症。
一転、○○○○を○してからの彼女はもう。たまんないス (*゚∀゚)=3 直後、冷静に黒のメイクをし始めるところは心底ぞっとしたス。んでこれこそが彼女の本質だったのだろうと。持ってないモノは出せないんだから。持っていると感じたからこそ振り付け師の人も彼女を選んだのだろうし。
自身に幻覚を見せ、最終的にああ仕向けなければならなかったほど、鎖が頑丈だった。それはきっとママのせい。
せっかくその鎖を外す術を手に入れたのに……。
返す返すももったいない。

SP -革命篇- [★★★☆☆]

『野望篇』があんなだったからどうかなー? と思ったけど、面白かったス。ていうかこれ『野望篇』いらなくない? こっちだけで 1 本作った方が売れたんじゃ?

『野望篇』でも感じたことだけど、“追いかけっこ”のシーンが冗長ではないか。今作では井上 vs. 尾形。互いに何度殺すチャンスあったか。あと尾形さん、バトル中はマジで井上殺そうとしてたのに、気を失った井上撃たないで先行っちゃうし。
井上もマジで殺されそうになってたのに最後の最後まで撃たないし。
でも撃ったので評価。

井上のバトルシーンは全編格好良かった!
殴る蹴るじゃなく関節メインってのも実に玄人好み。
しかしちょっと組んだだけで即関節に持って行けるって! 相当巧いように見えますな!

以下気になった箇所。
尾形の息のかかった SP 連中の態度。なんでこっち睨んでるの? 邪魔なのは判るけど、井上のカンの鋭さは知ってるんだろうから、不審に思われないよう普通にしておくべきじゃないか。
見張りの気を引く作戦の稚拙さ。……即通報されてアウトだと思います。
窓からカーテン垂らして階下に降りるところ。議事堂の外も監視されてると考えない?

ストーリーはおおむね予想通り。
彼が原因で失敗するんだろうなというのは『野望篇』で判ってたし。
「え、○○なのに?」という驚きはあったけど。
でもああ言ったあとすぐああなっちゃうと疑われないですかね。

[TV] アニメ版『もしドラ』の感想

TV アニメ『もしドラ』のネタバレを含みます。

録画しておいたアニメ版『もしドラ』全 10 話を一気に視聴。
感想。「ああこんな話なのね」。つまり原作読んでないんですが。
コレも一瞬で気にならず。というか ―― 野球場とか野球道具とか野球やってる絵とか、とにかく全体的におかしいのでそのくらいどうでも良いです。野球をメインにして見る作品ではないですな。

その点映画なら少なくとも本物のグラウンド上で役者さんが実際にグローブはめて演技してるところを撮ってると思われるので、野球が見たいのならそちらのほうが良いでしょう。

メインは野球じゃなくて人死に。ここではエンターテインメントとしてのメイン。
高校野球モノって人が死ぬとか知り合いの女性が乱暴されるとか暗い話割と多いんですが、その伝統に連なるいち作品。高校生女子が学者先生の小難しい本に感化されマネージャーとして野球部を改革しました……でもそんなんで野球強くなるわけねーだろw と言うごく自然な、誰もが持つのではないかと思われる感想を人死にのお涙頂戴で強引に流し去った感があります。書評も野球をある程度しか知らない人やエンターテインメント慣れしてない(例えば娯楽小説等あまり読まない)層にはおおむね好評だけど、野球知ってる・エンターテインメント慣れしてる層には不評。はっきりと分かれてるように見受けられますね。

ストーリーラインは「高校生自らが目標を設定し、その目標を達成するにはどうしたらよいか真剣に考え実践するようになった結果、全国大会に出場できるほど強くなったよ!」という王道中の王道。
そのリファレンスとしてドラッカーの本が使われているのだけど ―― 全編、高校部活動に於ける既存の価値観をドラッカーの本に掲載されてる言葉で難しく言い換えただけのように聞こえます。部活に於ける顧客は誰か = そりゃ自分でしょ。顧客に感動を与えること = いや試合に勝ちゃ感動するっしょ普通に。マーケティング = 各々の目標を聞き、部全体としてどこを目指すかって話は良くやること。トップマネジメント = 単なる役割分担。
まあ高校生に自ら考えさせることが出来た、というところは評価。なぜそうさせることが出来たのか、なぜ取り扱いの難しい(女に上に立たれることを非常に嫌う)男子高校生が主人公の考えを受け入れるようになったのか、については(アニメでは)語られないけど。あんなウザいのが来たらわし練習行かない。

マネジャーの仕事は成果を出すことだと言う。
端折れば「結果こそが全て」となる。
「過程を認めてあげて」と言う親友の言葉に主人公も反駁してる。
でもそれは高校生の健全育成を謳う部活動として、ちょっとどうか。
読者や視聴者に間違った価値観を与えないか。
ドラッカーの本を扱うにあたり問題となるであろうこの部分をうまくストーリーに絡め、そして曖昧にしてしまったのは著者の腕か。

あと決勝戦 9 回裏ランナー 1・2 塁で、逆転のランナーである 1 塁走者に代走として 7 番送って、その選手のリードがやたらと大きかったんですが(応援団も歩数カウントしてた) ―― あれはどういう作戦だったのかしら。2 塁埋まってるから盗塁の心配はないし、ダブルスチールなら「2 塁走者も走ります警戒して下さい」と言ってるようなものだし。外野に飛べば 4 ついくぞ、というアピールにしても牽制死の危険性を考えればセーフティに行くべきじゃ?
それからゆうのうすけは外しましょうよ。

まとめ。
あまり面白くありませんでした。★★☆☆☆ くらい。

[CS] ソォード、バイル!

Wii『ゼノブレイド』のネタバレを含みます

のんびりゼノブレイド。
ヴァラク雪山 → 大剣の渓谷 → ガラハド要塞 → 落ちた腕、とクリアしていまは機神界フィールドをもきもき探索中。(ここでも)かばん問題に苦しめられつつ。
op 映像で巨神に斬られて(?)海に落下する機神の左腕。プレイ前「あそこに行けたりするとすごいなー」とか思ってたんですが、当たり前のように行けるのね……。
なら巨神と機神の立つこの海からの脱出も可能なの? と水平線の向こうへ泳ぎ出してみるも ―― 4 ケタのダメージを受ける紫色の海水が遠巻きに我らを囲んでおり。閉ざされた世界。
シナリオは次第に鬱な方向に。果たしてどっちが先にケンカをふっかけた? あとエギルさんホムホム魔改造しないで;; ちょ、その線だけは切らないであげてお願い;;
そして物語の雰囲気が暗くなればなるほど我らがリキさんの出番は減っていく。嗚呼コメディリリーフの悲しき宿命。もう長いこと彼の声を聞いておりません。彼のスキルツリーが 3 つとも埋まっちゃった関係でスタメン外れてることもあって。やっ、ちゃう、もっ!
他キャラに 4 本目のスキルツリーが出来てることを考えるとリキさんにもあるんだろうけど、その解放クエが一向に見つからにゃい。目に入る「!」を片っ端からやっつけてはいるものの。
なお Wiki 等はクリアまで見ない事にしてます。毎日が新鮮な驚きに充ち満ちてます。

機神界フィールドというのはぶっちゃければ機神の体の中。
巨神から生まれ出でた生命が遂に機神の体内に!
燐光の地ザトールからマクナ原生林へ出る際にちょっとだけ通った巨神の胎内がトラウマものだったから、じゃあ機神はどうなっているのかと息をのんでエリアチェンジしてみたところが。
……機神さんマジ機械。
と言うかこれは○○○○? え、じゃあ神話って?

ファンタジーゾーン、リベンジ。
カンを取り戻したとは言えないもののとりあえずラスボス戦に到達。
(1) ヤツらは全部で 6 体 (2) ヤツらは青い帯を引きつつ、各々の法則性を持ってオパオパ(自機)を追いかけてくる (3) 倒せばその個体が引いた青い帯は消え、次の個体が出撃。次第に速度も上がっていく (4) オパオパはこの帯を通り抜けることが出来ない、というのがルール。
つまりこの青い帯で画面が埋め尽くされる前にヤツらを倒さねばならない。
詳しくは『レトロゲームしま専科 » ファンタジーゾーン ROUND8 攻略』を。

で、上ページにも書いてある通り「すり抜け」っていうワザがあって。わしは主にその(ギャラリー受けのよい)ヤリカタで幾多の勝利をおさめてきたんでありますが ――

なにこれ……

こんな風には絶対ならないよ……。
つまり、バグ (´ω`) 1 - 5 匹目の青い帯もグリグリやってたらすり抜けられたし。

2,589,860

まあバグがなくとも勝ってた! クリアってことに致しましょう! 目標の 2 周(= RD.16)には届いてないけど、設定難易度ハードだしミッションコンプリートとさせて戴きますはい。十字キーでシューティングとか拷問。せめてスティック……。