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『ヒックとドラゴン 2』のネタバレを含みます。
前作は「大人も楽しめる子供向けエンターテイメント」でしたが、今作は主人公達の 5 年の成長と共に「自分とは何者なのか」とか、結婚とか将来とか、他正解のないであろう問題を多数扱っており。視聴対象年齢がぐっと上がってる気がします。……実際一緒に見てた子供らにはあんまりウケが良くありませんでした。妹ちゃん寝ちゃったし。
大人による評価が高かったからでしょうかねー。
そうなると必然的に話も重く。前作では父親に「お前はわしの息子ではない」と言われるくらいの絶望。けど今作は。嗚呼ストイック……。
ストイックやバーク島の皆は変えられた。自分の足と引き換えに。
ではドラゴはどうだったか。父親の死という代償を払っても変えられなかったし、大切な人々と竜を守るためには結局戦うしかなかった。これこそ現実。
そしてそのドラゴのセリフもかなりの部分共感できます。ラストは同情さえしました。彼は決して間違ってはなかったと思います。ただ ―― 残念ながら“ドラゴンを操る”技量の部分でヒックに劣ってた。だから負けた。
そこを美しく書くなら「力による屈服<友情・絆」ですが、理由はどうあれ“劣っていたから負けた”のは事実です。
前作で「?」だった部分、今作できちんと説明されており。
ボス級のドラゴンは、他の竜を服従させることが出来るんですね。なるほど。
だからドラゴもバーク島にボスドラゴンが居るのだろうと考えた。ボスドラゴンを倒せば、その庇護もしくは服従下にあった竜たちをまるごと奪える。
途中、ヒックの母親の住む竜の聖域に侵攻したのは、おそらく元々その予定だったんでしょうか。散々煮え湯を飲まされてきたのだろうし。ただちょっと唐突だったのでその前に言及が欲しかった。
ラスト。元々バーク島のドラゴン達からすれば、種的には“ボスドラゴン”ではないけれどもトゥースがボスみたいな存在だった。前作のボスドラゴン倒したわけだし。
そしてさらに今作で別のボスドラゴンを追い返した。
対ボスドラゴン 2 連続勝利。
そりゃもう王さまですわ……。クラウドジャンパーも頭を垂れるってものです。それでちょっといい気になってるのもまたカワイイんですが。
そして ―― 小柄な体躯ながらボスドラゴンと渡り合えるほど強いナイト・フューリーなのに、なぜ居なくなってしまったのか。トゥースが最後の 1 頭だとママさん。
世界は広いのできっとどこかにトゥースの結婚相手が生きてると思いたい。
なおトゥースは♂なのか♀なのかは不明。年齢はヒックと同い年。
飛翔シーンは言うまでもなく最高。“2 人とも” 軽快にアレンジされた Test Drive をバックに実に楽しそうに飛んでました。こう言う作品こそ 3D で見たかった……!
-- ネタバレ部分ここまで --
前作のようにストレートな面白さではなく、若干回りくどい面白さになったのは少々残念ですが、成長を主題にした以上致し方なしか。
さあ「3」はどんな話になるんでしょうかね!
立場上、ヒックはバーク島からそんな動けない。ヒックとアスティの子供が主役とか?