[Film] 『死の秘宝 PART2』と『カーズ2』の感想

『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』
『カーズ 2』のネタバレを若干含みます。

日本人ってサブタイトル好きだよね、といつも思います。
いいじゃん『DOG x POLICE』で。いいじゃん『LIFE』で。

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 [★★★★☆]

原作未読。映画は一作目のみ視聴済。
それだけでもだいたいの話は判るうまい脚本演出。つまり、分霊箱が 1 つでも残ってる限りラスボスは復活するから、戦う前に必ず壊しておかねばならない。それで PART1 ではそのための旅をしていたと。

しかしやはり判らないことも多く。
それはまあ仕方がないか。

分霊箱の破壊にも特別な道具が必要らしく、PART1 でそのためのグリフィンドールの剣を手に入れたのにそれは序盤で簡単に奪われてしまい。どうするのかと思ったらロンより代替手段が提示。じゃあ剣を探す旅必要なかったよね。あんな寒い思いしてまで。
そのグリフィンドールの剣、ゴブの手から消えちゃったけどあれどうなったのか。しかも最終局面で男子生徒が帽子、たしかあれは 1 作目で子供らがどの寮に入るにふさわしいかを決めた組み分け帽? の中から出したような。
あとニワトコの杖。忠誠心に関する話から考えると、あの時点で杖の所有者はヴォルデモートに移ってないとおかしくないか。あ、いや、でもあの秘宝は戦う前に手放してたし ―― じゃあ結局瞬間的にも死んでないってことかしら。いかにも三途の川的な映像だったけど。
そうなると死んでるかどうか確認しにきた女性(トラゴの母親?)が嘘ついてくれなかったらアウトだった、ってことに。ヴォルデモートが自分で確認すれば勝ちだったのにね! 安心し切ったか、堂々と最後の分霊箱を従えてホグワーツ来ちゃったし。

ラスト。ハーマイオニーの家族に触れられなかったのは残念。消しちゃったものはもう元には戻せないのか。だとしたら悲しすぎますな。
しかしながら実に幸せそうで良かったです。
終わり方が気持ちよいので★ 1 つサービス。ただシリーズ最終作なんだったらエンドロールの BGM もうちょっと明るいのにしてくれても。なんか暗い。

カーズ 2 [★★☆☆☆]

これは ―― もしや既存の枯渇性燃料資本 vs. 再生可能資源燃料資本のドロドロとした争いが根底にある? と思ったらさすがお子さま向け作品。単純な解でした。というか破綻してるように見えます。
そもそも、元々そうだったんだから売らなくて良いし。最初は本当にそう言う目的であったとしても色々おかしい。なんでそんな手間のかかることをするのか。意味わかんない。

車だから良いけど、よく考えたら描写は相当残虐。鉄塊にされるわ、バラバラになるわ、爆発させられるわ。おお、怖い怖い……。
R15+ でもおかしくないくらいです。

レースシーンはスピード感あって○。
日本でのトイレのシーン。HENTAI 的システムに萌え文化までミックスされてさらに大変なことに。さすがにあそこまでは行かない、と、思う。
あとぶっちゃけメーターうざい。

[Film] 『小川の辺』の感想

映画『小川の辺』の
ネタバレを若干含みます。

せっかくのフリーパスだし期間中に上映される全ての映画見てやろうと思ってるのですが、チケットカウンターのお姉さんがたにあだ名をつけられないかどうか、が心配です。似てるからって「ショーン・ペン」とか付けられたらわし困っちゃうな!

小川の辺 [★★★☆☆]

農政の誤りを指摘した事で藩主の逆鱗に触れ、妻である田鶴(菊地凛子)と共に脱藩した佐久間森衛(片岡愛之助)。
その佐久間を斬れと命じられた戌井朔之助(東山紀之)。
朔之助にとって佐久間は友人であり、共に剣の腕を競った仲間であり ―― そして妹の夫。
……病に倒れた前任者を除けば佐久間を斬れるのはもはや自分のみ。また佐久間に脱藩を勧めたのは妹・田鶴ではないか、という噂も囁かれている。辞退は許されない。
逡巡ののち朔之助は命を受け入れ、兄弟のように育った戌井家の奉公人・新蔵(勝地涼)と共に佐久間と田鶴が隠れて暮らしていると思われる行徳へ出立する。

見終わった直後の感想:なんかもう田鶴がよくわからない (´・ω・`)

行徳までの旅の最中、佐久間が脱藩した理由、一勝一敗のまま降雨のため取りやめとなった佐久間との御前試合、朔之助・田鶴・新蔵の子供の頃の話、そして田鶴と新蔵の決して許されない関係などが描かれます。

子供の頃の回想、田鶴はなぜ兄である朔之助をそれほどまでに嫌うのか、が「?」。確かに朔之助は当時から厳しい兄であったようだし、田鶴は母親に似て勝ち気だ、とは語られたけど。……それだけじゃ弱いような。
んで大人の田鶴も子供の頃と同じくずーっと仏頂面。僅かの笑顔もなし。華やかさ皆無。これは逃亡潜伏生活の疲れか、現状に対する不満か。ともあれ、彼女は幸せだったのかどうか、が全く不明なまま終わってしまいました。こちらで補完しようにもデータ不足。
ていうか田鶴って電波かも? いきなり泣くわ新蔵の前で服脱ぎ出すわ。
で、見終わった直後の感想になるわけです。田鶴の内面に全く触れられておらず、その点消化不良。新蔵が田鶴を好きになった理由も判らないままだから「よくもまあそんな面倒くさい女を」と思ってしまいます。よってラストシーン台無し。

雨降り出したのついさっきなのにもう地面ぐちゃぐちゃ、行徳での新蔵があからさまに挙動不審、かんざし意味ない、田鶴見つけたの偶然、見つけたあとすぐ報告しなかった理由は? など気になった箇所もいくつか。
音楽は良かったです。特にメインテーマ。
時代劇好きなら。

[Film] 『ダークサイド・ムーン』の感想

『トランスフォーマー / ダークサイド・ムーン』の
ネタバレを若干含みます。

フリーパスポート

TOHO シネマズの 1 ヶ月フリーパスポートを get 。これで 07/28 - 08/27 の間 2D 映画見放題でございます。ウヒヒ。さー川崎・ららぽーと上映分含めて果たして何本見れるかしら。
ちなみにブロントさんの所はわしの生写真。

と言うことでさっそくこのフリーパス使って『トランスフォーマー / ダークサイド・ムーン』。本来 29 日の金曜日公開だけど“前夜祭上映”らしく。
そして久しぶりの 3D 。『トロン:レガシー』以来。ジェームズ・キャメロン監督が「絶対 3D で見るべきだ」って言ってたし。
そう言えば TOHO 上大岡、3D システムがいつの間にか XpanD から MasterImage 3D に変わっており。なら前に 109 シネマズでもらった 3D メガネとっとけば良かったニャー。そしたら -100 円だったのに。XpanD の 3D メガネは、アレはアレで無骨なフォルムが好きだったんだけども。ただ子供向けではなかったよね。重いし。
……と、調べたらいまクリップ型のもあるのねー。次回これ買おう。

トランスフォーマー / ダークサイド・ムーン [★★★☆☆]

見終わった直後の感想:サムいらなくね……?

良い意味で予告編詐欺。

シリーズのお約束として主人公サム・ウィトウィッキー(シャイア・ラブーフ)に絡んだコメディシーンが入るのですが ―― わしにはどうもそれが、特に後半のオートボット & 人間 vs. ディセプコンのアクションシーンとマッチしてないように思うのです。「そこが良いんだ」という感想も多いしこれは好みの問題だろうけど。
だから後半の展開が必要以上に速すぎるように感じてしまうのです。序盤からしっかり段階的に盛り上げてくれればそういうこともないのだけど、コメディの所でたびたび平坦になるから物語の最高点に達するまで時間がかり、降下もその分急に。

シナリオ。60 年代の米ソの宇宙開発競の真実等が語られるものの、アクションシーンまでの繋ぎ以上のものではなく。謎解き要素はなし。
恋人を人質に取られ、「オートボットから情報を聞き出してこい」となったサムのシーンが巧くない。オートボット達から最も信頼されている人物がスパイ! というのは見ている側も「……あぁ、なんてこと;;」となるポイントなんだし、情報を敵に教えてしまう → オートボット達がさあ逆襲しようって時にディセプコンから先制攻撃を食らって「何故だ!」となるとか、オプティマスに「気付いていた」と言わせるとか、とにかくあそこは巧く使って欲しかった。なんかぽろっと取れちゃったし。

変形は相変わらずぬるぬると“本当”っぽいし、オートボット vs. ディセプコンのアクションシーンは迫力があり実に素晴らしい。ビークルモードもいちいち映し方が格好良いし。これは車欲しくなります。巨大な蛇のようなディセプコンのうねうね具合も不気味で○。徹底的に無機的なのに気持ち悪いって何だろう。予告編にもある、その蛇みたいなのがビルをぎりぎりと締め付けて最終的に折っちゃうシーンは一番の見所。
ほんと、この部分は世の男の子の夢が詰まってます。ここだけなら★ 4 つ。

ラスボス戦。
……えっ (゚Д゚) そんなんでいいの? 勝者 = サムの恋人、って事になるけど。
ていうかあれでムキーってなっちゃうメガトロン小物すぎわろえない。
まあ今作のラスボスはメガトロンじゃないわけだけど。

ラストのオプティマスの言葉には「なぜそこまで!」と思ってしまいますね。
もう何度裏切られたわかんないのに。
実際見捨てられても文句は言えないのにそれでもああ言ってくれるオートボット達に我々は深く感謝せねばならないでしょう。

主人公絡みのコメディシーンと、ラスボス戦の結末、あとオートボット vs. ディセプコンのアクションシーン時どっちがどっちか判らなくなる(これは「どっちがどっちか判る」シリーズのファン向けのサービス演出ぽいけど)点を除けばおおむね満足です。ただ ―― 2D で良いような気もします。これは 2D でも十分燃えます。3D になっても迫力は 1 割増くらいじゃないか。